(本記事は事実を基にしていますが、実施は自己責任にてお願いいたします)
DIYと言っても、蛍光灯の変更などの簡単なものから、駐車場のコンクリ打ちなどの高度なものまで色々とあります。
筆者は、車のメンテナンスや外構工事など屋外で行うDIYを主体に活動しています。
外構工事の場合、モルタルやコンクリートブロックを使うことはほぼ必須です。
踏み台や花壇の境界は強度をそれほど求めないので簡単にできますが、駐車場のコンクリ打ちの場合は鉄筋を入れる必要が出てきます。
筆者が自作したコンクリートブロック階段についても、強度を上げるためには鉄筋を使用しています。
今回は、ブロック階段を2~3段作ることを想定して、鉄筋の組み方と使い方を紹介していきたいと思います。
▼▼▼ 実際に作った階段はこちら ▼▼▼
そもそも鉄筋ってなに?
簡単に言えば、鉄の棒です(そんなの誰でも知ってますよね)。
コンクリートやモルタルに埋められて使われるので、表面に凹凸があります。
日本ではJIS規格品となっているので、品質は安定しています。
一般的には亜鉛溶融メッキがされているようですが、普通に錆びます。
高層マンションにも使用されていますが、筆者が使用するのは断面(太さ)が全く違います。
筆者は太さ10mm程度の鉄筋を使用しています。
当然、太さが太いほど強度は上がります。
卸業者での長さが4mであるのが一般的なようで、1mや下記のように1.33mという長さで小売りされているようです。
割高ですがホームセンターでも小売りされてますので、少量ならそれを利用した方が便利ですよ。
鉄筋10mm (D-10 JIS品) 約1.33メートル 3本セット 価格:480円 |
なぜ鉄筋で強度が上がるのか
コンクリートやモルタルと聞くと、硬くて強い感じがしますよね。
実は硬くて脆いんです。力が掛かると簡単に折れてしまいます。
また、接着の効果がセメントで発揮されるのですがこれだけで構造を維持するには力が足りません。
コンクリートブロック同士の間はモルタルで固めますが、この間はモルタルの接着力だけで構造を維持することになります。
そこで、鉄筋を通すことにより力が鉄筋にかかり力が分散されたり、万が一モルタルの接着力が無くなっても鉄筋の強度で構造を維持したりすることが出来るのです。
また、鉄は錆びると弱くなります。
鉄筋ももちろん同じです。
出来るだけ錆びないように施工する方が良いです。
DIYにおいては、極端に錆びている鉄筋を使わないことや、モルタルとの隙間を空けないことで対応すると良いでしょう。
鉄筋の組み方・使い方(コンクリートブロック階段の場合)
鉄筋のピッチや配置を決める
コンクリートブロックの配置と期待する強度から鉄筋のピッチや配置を決めます。
コンクリートブロック同士の境界部の強度を補強するのが主目的となるので、今回は特に角の部分を補強するように入れます。
また、最下部の段には基礎(地面)との構造をどのようにするか決めます。DIYで可能な範囲で最も強度が上がるのは次のような構造です。
なお、コンクリートブロックの穴の位置に鉄筋が来るようにしましょう。
DIYでは溶接不要 鉄筋の組み方
鉄筋の構造が決まったら、掘削と砕石の敷設を行います。
重量物でなければ砕石の敷設をしないでもブロックを組む事は出来ます(実施は自己責任で)。
指定の位置に鉄筋を入れていきます。
鉄筋を曲げるには『ベンダー』という道具を使います。
鉄筋を使う頻度が高い場合は購入しても良いと思いますが、一般家庭ではそれほど使う機会は多くなることはないでしょう。
曲げるだけで良ければ、曲げ棒でも曲げる事は出来るみたいです。
また、結束部は溶接の方が強度が上がりますが、DIYでは至難の業です。
なので、鉄筋同士の結束は針金(結束線)を使います。
結束には『ハッカー』という道具を使いますが、少量ならラジオペンチで代用できますよ。
ここでの結束は最終的な構造物との強度への影響は少ないようですので、神経質に結束しなくても大丈夫です。
つまり、コンクリートが固まるまで崩れなければ大丈夫です。
コンクリートを流し込む
掘削した部分にコンクリートを流し込んでいきます。
コンクリートの作り方はモルタルに砂利を入れるだけです。
大量に使用する場合は、ミキサー車を頼みますが、DIYの場合はその機会は少ないでしょう。
筆者は一度だけミキサー車を頼んだことがありますが、個人でも対応してくれました。
コンクリートを流し込んだら、最低でも2日くらいは触らないようにしましょう。
ブロックを積んでいく
まず、階段の1段目になる部分のコンクリートブロックを組んでいきます。
筆者は上部に鉄筋を入れる為、コンクリートブロックの一部をハンマーで叩き割りました。
これにより、コの字型の鉄筋を入れられるようになります(下図参照)。
角に使用する場合は真っ直ぐを2本使うのではなく、曲げた鉄筋を入れることで格段に強度が上がります。
また、地面に垂直に入れる鉄筋は、コンクリートブロックの穴が上下で合うように入れられれば良いです。
どうしても無理な場合は鉄筋を曲げて対応します。
鉄筋を入れた個所はモルタルで埋めてあげましょう。
DIYで使用する場合、鉄筋を大量に使用することは難しいです(そもそも高強度を求める構造体をDIYで作ることが少ないです)。
構造体の最も弱い部分を把握して補強していけば、より良いものを作ることができると思います。
▼▼▼ こちらの記事も併せて読んでね ▼▼▼
小ネタ
- 鉄筋は4mが基準のサイズです
- 鉄筋を曲げるにはベンダーが必要です
- コンクリートブロックでは、3段以上組むには鉄筋を入れるべきです
- 鉄筋とモルタルの間に隙間が少なくなるように施工しましょう
コメント